8月15日(火) 絶景、由布岳の罠
友と別れて、次なる土地へ
◆Touring Photoへ→

午前8時20分 起床
キャンプ生活から考えると、かなりゆっくりと起きる朝だ。
とはいえ、8時30分に起きると言っていた友達の家で、
8時20分に爆音で携帯のアラームを鳴らしてしまった(^^;)
見事なまでに10分前行動!と、言いたいとこだけど…
友達には申し訳ないことをしてしまった。

で、その友達はというと、そそくさと練習着に着替えると、
颯爽と練習に出て行ってしまった。
自分もさっさと準備をして……
と思ったら、

腹の調子が悪い(^∀^;)
ま、飲んだ次の日じゃし、仕方ない。
とりあえず正露丸を飲んで、残された部屋で一人、
出発の仕度をする。


午前9時15分 出発
荷物のチェックと簡単な車体チェックを済ませて、
グランドを走る友に、大きく手を振りバイクを走らせる。
いつもと同じ、軽快なエンジン音と、朝から容赦なく上がる気温
広島をスタートして8日目。
今日からはCB号と行く初めての土地、九州だ!
いざ、出発!!


大分と聞いて、することは一つ!!
◆Touring Photoへ→

今日の旅の目的
それはもう、あれしかないですよね!

温泉♪

今日は別府〜由布院を回る、温泉堪能コースと行きましょう♪
ってことでR197R10とつないで、別府を目指す。
R197が佐多岬から大分につながってるのがおもろいとこ。
ようは昨日乗ったフェリーはR197を船で渡ったってことになるらしい。 笑


午前10時  別府市内を走る。
R10はとても走りやすく、別府まではあっという間についた。
海の綺麗さに気を取られて、左折する予定だったR500通過するという
アクシデントに見舞われながらも(自業自得!?笑)、
割と早い段階で気づき、軌道修正。
R500を少し走ったならば…

そこはまさに温泉郷
町全体が湯気に包まれているようにみえるほど、
町の至るところから湯気が上がっている。

これこそ俺の求めた地だ〜(´∀`)〜♪

…にしても…臭い。(=∀=;)

温泉通から言わせれば、当然の硫黄臭も、エセ温泉通の人間には堪える(×o×;)
ジャケットからヘルメットから、全部がこの匂いになってしまわんかかなり心配だ。
R500に入って間もなく、見えていたのは「地獄めぐり」の大きな看板。
遠い昔、まだ記憶が曖昧なくらい昔(と言ってもせいぜい20年そこらだが)に、
地獄めぐりは行ったことがあるらしいんだけど、
まぁ何か「地獄」と言う響きにものすごい恐怖した覚えしか残ってないわけで。 笑
せっかくなので、この機に地獄めぐりをしてやろうじゃないか〜(´▽`)♪

と、思ったのもつかの間。
見学料がいるとのこと。

はい、パス。 笑

ま、地獄なんざ見なくったって、今日はゆっくりかつ安く(←最重要)温泉へ浸かれれば良いんじゃん?
ってことで、R500をもう少し奥へ、当初から狙っていた「明礬温泉」を目指す。


自然あっての快楽です
◆Touring Photoへ→

午前10時半 明礬温泉に到着。
この明礬温泉、何がすばらしいってね、
大衆浴場なる無料の温泉が存在すると言うこと。
(別に明礬温泉に限らず、九州にはいたるところにそういう場所が点在するが…)
勿論、有無を言わさず、大衆浴場ねらいでGO!笑

R500を奥へと進み、丁度大分自動車道の高架の下をくぐった少し先あたり、
「明礬温泉」と言う看板が堂々と掲げられている。
中の細い路地を行くと、左右にはひなびた温泉旅館が立ち並ぶ。
入浴のみは200円〜300円がこのあたりの温泉の相場らしい。
うらやましいこって。

しかし、その集落に3つほどあるはずの、無料の大衆温泉が、どうも見当たらない。
仕方ないので、集落の入り口にある商店(ほんとに商店と言う響きが似合う雰囲気のお店)に入り、声をかけてみる。

  ぶっきー:「すいませーん」

       「………」
  奥の部屋に人影があり、なにやらテレビを見ている模様。
  もう一度呼んでみる。
  ぶっきー:「すいませーん!!」
  今度は先ほどより少し声を張る。

       「………」

(=∀=;)
このあたりの町並みの雰囲気からある程度予想はついていたが、
お客が来ることはまったくの想定外らしい 笑
ここは諦めて、道を歩く人に聞くことにする。

と、言っても…
本当に人がいない。
ようやく見つけた人は、どうも旅館で働いている人と見える。
そんなひとに、「タダの大衆浴場どこですか?」なんて聞くのも気が引ける話だ…

が、聞く。 笑

この際お構いなし。 笑
で、聞いた結果…

「あぁ、そこよ!」
指差されたのはすぐ後ろの建物。

はい、もうその建物の前に立ってました。 笑。
あまりにも簡素な作りの、倉庫かと一瞬思うほどのものだったし!!
でも、やっと見つけた大衆温泉。
入り口にあるお地蔵さんに、わずかながら賽銭を入れ、風呂に入れさせてもらう。

なんというか…
更衣室、ナシ。浴室の境の扉、ナシ。水道、ナシ
すばらしい。 笑

要は、湧き出た温泉をいったん溜めて、溢れた分は排水溝へ。
って仕組み。いやはや単純明快
でも…すんげぇ温かい。
湯温がじゃなくて、そのありのままの姿が

でもこんなすばらしい温泉にも、やはり環境問題の被害が及びつつあるらしい。
そこに来ていた地元のおじいさんたちが話すには…
この間の九州に記録的な被害をもたらした台風の大雨以来、
湧き出す温度が下がり湯量が増えたんだそうで。
要は、地下で温泉に水が混ざってしまったんだとか。
そんなこともあり、あたりの温泉はこぞって入浴料を取り始め、
いまではお賽銭だけで入れるのはここだけだ。と。

なんか、そう話すおじいさんたちの背中が少し寂しそうにも見える。
自分も大好きな温泉。
これも、自然にしか出来ない業
もっと自然を大切に、あるままの姿を残さないと
そんな思いがますます強くなる。


綺麗な景色にご用心
◆Touring Photoへ→

温泉のあとは、一路、由布岳へ!!
…行く前にちょっと寄り道

さっきから気になってた幟に導かれ、一見のお店へ入る。
地獄蒸しプリン
うん、食べとくしかないでしょ。 笑
ってことで、軽く小腹もすいたとこなので、地獄蒸しプリンと温泉玉子を食べることに。
当然あたりにはこの上ない硫黄臭
いやはや、そろそろ鼻も麻痺し始めてるわ。
で、お味のほうはというと…

うん!普通!! 笑
よく考えたら、温泉の蒸気で蒸したってだけなんじゃけぇ、味は大差ないって話やね。 
ちなみに値段は210円200円



カエルはどうやらプリンの方がお気に入りらしい 笑


午後12時半
R500から大11(日田往還)に分かれて走ること数十分。
本日の目的その2由布岳を前に興奮する。
なにがって、その滑らかな山肌と、それに沿ってやわらかいタッチでするりと描いたような道路。
ほんとに感動する景色に、脇道の農業用道路に入り、シャッターポイントを探す。

ウキウキ、ワクワク

…が、
その浮かれモードが大誤算を招く。
少しでも由布岳の全貌を見渡せる高い位置へ
と思い、農道を奥へ奥へと行くうちに、ついに舗装が途切れてしまった。
仕方ないから、路肩のスペースを使ってUターンすることに。
舗装部分は一車線ほど、路肩は砂利でできた待機場といった感じ。
道幅も狭いので、慎重に、慎重に……

…は、していたんだけど、
道路とその路肩スペースの段差が意外にも高く。
前輪が降りた瞬間に…

ガリッ!」Σ(゜□゜;)!?

エキパイが腹をすった!!
慌ててブレーキをかけると、車体がぐらりと傾く。
でも、こんなのへっちゃら。
いつもどおり、足を踏ん張ってパワーで支えれば…と思った矢先。
砂利でタイヤがすべり、無情にも大きく足を開いて立った股の下でガシャ

最悪

さらに追い討ちをかけるように、さっき道で追い抜いたバイクがやってくる。
ハズイ。ハズ過ぎる!!

けど、リアに荷物をわんさか積んでいるのもあって。車体はほとんど接地せずに済み、
ミラーもレバー類もタンクも無事
クランクケースはさすがに傷ついてもたけど。
不幸中の幸い…ということにしておこう。

それにしても、立ちゴケは凹むなぁ。
そろそろ体にも疲れが来ている証拠だろう。
以後良く気をつけよう。


立ちゴケ直後、由布岳を前に何を思う? 笑


とりあえず、立ちゴケしたことでかなり精神的にダメージを受けてしまったらしく、
どうも心臓が高鳴る感がある。
あまりそわそわした状態で運転するのも良くないので、いったん休憩をはさむことにする。

丁度良く由布岳のすぐそばにあるのは狭霧台
ここで一旦バイクを停める。
と、
店の前に来て、突如カエルが猛アピール 笑



豆腐アイス 350円
うん、美味そうなので購入。
頭を冷やすって意味でも…ね 笑。
味はというと…豆腐。 笑
いや、ホントアイスなのに、どこからとも無く豆腐の風味みたいな。
わりとさっぱり系でおいしかった。

お肌すべすべで、どうするのよ俺!?
◆Touring Photoへ→

午後1時
アイスで体温も少し下がり、気持ちもようやく落ち着いたところで再出発
あとはせっかくここまできたんだから、もう一箇所ほど温泉に浸かりたいところ。
立ちゴケしたこともあって、体力が若干心配なので、
今日は温泉→キャンプ場でおしまいにしよう。


午後2時半前
途中、道の駅「ゆふいん」に寄り道をしたりしながら、R210をひたすら走る。
山間を爽快に駆け抜ける快走路の途中、
庄内駅前「ほのぼの温泉」という温泉を見つける。
よく見ると、ツーリングマップルにもちゃっかり載っているではないか!

ということで、ご入浴。笑
田舎にポツリとあった割には、休憩室まである、とっても綺麗な温泉施設で、
広いお風呂にシャワーもあって、綺麗な浴室。
しかもなんとこれがほぼ貸切り状態!! 笑

露天風呂は壁に囲まれていて、景色も見えないし広くも無いけど、
そのふちに寝転んでひと寝入り。あまりの快適さに、お肌もすべすべ♪
これでお値段300円はアツイ!!


午後3時半 再出発。
結局、涼しい休憩室で記録を付けたりなんだかんだで、
長湯&長居をしてしまい、こんな時間。
とはいえ、今日泊まるつもりのキャンプ場は今朝出発した大分市内に程近い、
「九六位山キャンプ場」せいぜいあと一時間も走れば着くし、のんべんだらりと〜

なんて思ってたら。

無い。

「九六位山キャンプ場○km」という立て看板はあるのに、
当のキャンプ場はいっこうに見当たらない。
しかも、人の気配も感じられんほどの山奥で、
泊まるにしてもあまりに怖すぎる…

どうするのよ、俺(;T□T)!?

で、結局出した答え…

走る。 笑

とにかく走って、走って、寝る場所も何もかもノープランで、
とりあえず日が沈むまで、行ける所まで。
どうせしばらくは見たいポイントも無かったわけだし、
走ってみてから考えることによう。 笑

と、いうわけで、とりあえず南下
R217臼杵を通過して、さらに南下し津久見まで。
津久見から大35を使って佐伯まで。
佐伯から少し山へ入ってところに道の駅「やよい」

きっとその辺まで走れば、またいい案が浮かぶかも!?
てなノープランぶりで、道の駅「やよい」を目指すことに。
最悪、そこで寝てしまえばいいんじゃね!? 
なんて、いままでの自分では考えられない度胸すら湧いてくる 笑

新ワザ習得。意外にも快適な「道の駅泊」
◆Touring Photoへ→

午後7時  道の駅「やよい」に到着。
想像以上に広くて綺麗な道の駅。
これはまさに!!!

寝れる( ̄∀ ̄)b 笑

地元住民がタンク片手に汲みにくる程の新鮮な湧き水に、
喫茶スペースの木で出来たデッキと椅子。
おまけに道の駅内に温泉完備ときたもんだ!!

と、
よーくあたりを見回してみると…
見るからに自分と同じ状況の人が一人。
近づいて話し掛けてみると…ビンゴ
その人も、今晩はココで泊をとることに決めたらしい 笑。
仲間が増えるとそれはもう心強い。

ただ、午後7時とはいえ、真夏の太陽はなかなかしぶとく、あたりはまだ明るい。
道の駅でのキャンプは基本的に認められていない(キャンプ施設を併設していることころもあったりする)ので、
あまり大胆に晩飯の準備なんかは出来ない。

…と思ったら。
今度はデッキの方で堂々とコッフェル片手に飯を食っている人を発見!!笑
こちらはなんと自転車で東京から!!
ほんと、いろんな人がいるもんだ!

で、日が落ちるのを待つつもりだったけど…

ま、いっか。(´ ▽`)

なんつって、腹が減ったから仕方が無い。
よく考えたら昼飯も食べてなかったし(^∀^;)

ということで、早々に晩飯にすることに。
今日は簡単に、もって来た即席たらこスパゲッティの素で、たらこスパゲッティ!!
コッフェルでスパゲッティを茹でて、あとはソースを混ぜるだけ…と!!

こ、これは…(°m°;) !!

うまーーーい!! 笑

ちなみに持っていったスパゲッティはサラスパではなく、
普通のスパゲッティ。ただし、ちょっと短めのコンパクトなやつ
サラスパより茹で時間がかかるけど、やはり食べ応えはサラスパの比じゃない

それで一通り空腹が回避できたので、お次はお酒でしょ♪
ってなノリで北へ5分足らず
スーパーも近いとなるともう文句のつけようが無い。
ビールとつまみを買って、道の駅のデッキで、もういっちょう…

うまーーーーい!!! 笑

あとは、道の駅の照明が消えたら、テントを張っておやすみなさいなわけだ。


午後10時
結局その場に居合わせたキャンパーは3人
しかも、その中の一人はなんと同じ大学OBの先輩だということが発覚!!
なんとまぁ、すごい確率の偶然。
世の中広いような狭いような…

この3人に、この道の駅が普段の散歩コースの地元のおじさんを交えて長々と語る。
このキャンプを始めてから、
この人は知ってる人。この人は知らない人。なんて、
そんな境界線の概念はもはや自分の中から消えた気がする。

知らない人だから話さない。じゃなくて、
自分から話し掛ければ、それを境に皆知り合いになる。
たとえば日本人じゃなくても、世界中それは共通
だとも思う。

もっと広い世界が見たい。
もっと多くの人と知り合いたい。

そんな思いが頭の中をぐるぐると回ってくる。

ぐるぐる…ぐるぐる…zzz   笑

道の駅に泊まるにあたって、一番懸念していた深夜に来る車の音。
なんとまぁ…
一切気づかず熟睡できた。 笑

昨日フェリーでカブの少年に会っていなければ、
道の駅に泊まるなんて…と思っていたかも。
でも、そんな彼との出会いが、自分の世界を少し広げてくれたのかもしれない。

すべての出会いに、感謝、感謝。


8日目のデータ
◆Touring Photoへ→

走行距離207.5km
宿泊地道の駅「やよい」 (大分県佐伯市) : 0円
入ったお風呂明礬温泉 鶴寿泉 (大分県別府市) : 0円(お賽銭のみ)
ほのぼの湯泉 (由布市) : 300円
使ったお金3961円 


↑このページの先頭へ戻る↑

このツーリングの写真を見る



Copyright (C) 2007 鉄馬の友 All RightsReserved.

------広告欄------